夕焼け夜明け


今日も白く明ける朝
それを見てもなにも思えず
眠らぬ半日が来たというくらいに
ここがなにかも思い出せず
ただ嫌な毎日の反復

ほら ここはこんなに住みにくいのに
どうして我慢し続けてるのだろうか
ほら ここはこんなに優しくないのに
どうして声を殺し続けてるのだろうか

私の流した涙は鼻を通って喉に流れ
それは普通より塩辛くて生温かく
とても涙と言えません

傷口を舐めれば その感触はやけにすべすべしていて
舌に血の味よりも気持ち悪く残る
記憶のどこから現在に繋がっているのかも考えられずに
幸せと不幸の思い残りを混ぜて広げる

朝日が昇れば 何も考えずに眠れる
嫌な夜が去れば 疲れたままに眠れる
目を覚ませば夕日が無情に手を振るけど
それでもこの落ち着きだけを抱いていて

明日は見えている けれど未来は見えてない
それでも 惰性でも 妄想でも
ただ今だけは生きている

いつか気まぐれにかけられた優しい言葉
嘘かもしれない優しい言葉
それだけにすがりながら
明日を耐えていく
朝日を見つめてゆく




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