無題 いつものように また 長い闇が始まりの音 奏で始めて 明るすぎる街の中へ うもれていくのだろうか…… ふと見ると 街はずれのかたすみに 真っ黒な色に包まれた たわいもない店が 妙に気になり 知らないうちに 自分も染まっていた 誰も「話す」ということ それさえも知らない人々が 集まりそして 独り ここのマスターぐらいなのか? 話すということを知っているのは 「そう」 ふり返ると この暑い季節に似合いそうもない コートを着た人物 こっちを向いてまた 一言 あんたが来る所はここじゃないだろ 気付けば扉の外…… |
|