昨日と明日への今日


切ない風が吹くなかで 今いるここが怖くなる
明日を思えば思うほど
今日が過ぎてゆくのが悲しすぎる

しとやかな立ち振る舞いで夜が抱きついてくる
黒衣で外が見えないから 中を見るしかない
するとそこにはあるのは直視できない痛み
現実を掲げて凛として佇むモノ
それは夜のようにしとやかなのに
わたしは闇におびえる幼子のように泣きわめく

切ない大地に立ちながら 今いることが怖くなる
今日を思えば思うほど
昨日の自分が悲しすぎる

おびえている自分がみっともなくて我にかえると
何事もなかったかのようにこちらを見ている目
終焉 と吐き棄てるように叫べば
あきらめたような微笑みに包まれる
その理解しているつもりの表情に
わたしはたったひとすじだけの涙をこぼす

切ない月光の下で 今いることに怖くなる
昨日を思えば思うほど
明日があることが悲しすぎる




上の階層にバック

ホームに戻る